交渉をうまく進めるための5つの基本

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交渉が良からぬ方向に向かっていったことはありませんか?

もしかするとあなたは一方的に自分の伝えたいことばかりを伝えていたかもしれません。ここでは「お互いの満足度を最大にするプロセス」にするために必要な「5つの基本」を解説していきます。自分から湧き起こるマイナスの感情を律しながら自分と相手の双方を冷静に分析する、理性を重んじる姿勢です。これができて初めて「生産的な交渉」の前提となる誠実さと熱意が生きてきます。今回は「実践・交渉のセオリー」という書籍を参考にまとめています。

では早速交渉に必要な5つの基本を見ていきましょう!

①相手の1番欲しいものをつかむ

ー相手の話を注意深く聞くことで、その真意を理解するー

キーポイント

●資産的な交渉の基本的な前提が「相手の話を注意深く聞く」こと
●それは分析的な行為であり、相手の欲しがっているもの・関心事が何なのかを明確に意識するために非常に大切
●相手の本当の目的・関心事は、交渉スタート時点では明確になっていないことが多い。それらは注意深く相手に耳を傾けることによってのみ掴むことができる

交渉というと、自分の主張を押し付けることだと思っている方も多いのではないでしょうか?

しかし、そう考えるのは危険です。生産的な交渉で最も大事なことは、実は相手の話を注意深く聞くことなのです。

相手の話を注意深く聞くのは、決して相手の言い分を受け身で聞き続けるということではありません。むしろ相手の発言に神経を集中させることによって相手を理解しようとする努力を指します。相当慎重に相手の言葉に耳を傾けない限り、相手のメッセージは理解できません。

「次に何を言おうか」等と考えると相手の真の目的や関心事は頭に入って来ません。

相手が1番欲しているものは何なのかを理解するために、相手の話に耳を傾けることが不可欠なのです。

②論理的に考える

ー論理と理性を重んじるー

キーポイント

●生産的な交渉には理論と理性が不可欠
●更に自分の感情を律する強い意志も必要
●双方が満足する合意に達するには、論理と理性に基づいた客観的な基準を用いるように努める必要がある

生産的な交渉には、理性に基づいた論理的な思考が欠かせません。主張をしたら、必ずその論拠を述べることが論理的であることの原点です。加えて述べた論拠も正しく、主張も納得できると相手が思ってくれていることが必要です。

感情的な主張のぶつけ合いでは相手の思考過程は理解できないので、お互いが満足する解決策を考えだすことは困難です。相手が一方的にまくしたててきた場合でも、まずはメッセージを理解したうえでその論拠を探るようにしましょう。

相手の要求がいくら非合理的であっても、それは相手なりの論理的思考の結果出てきた結論のはずです。いずれにせよ、少なくとも自分は、主張をしたら論拠を冷静に述べる姿勢を保つことが生産的に交渉を進めるコツです。

③次善策で自分を守る

ー自分を守る交渉力ー

キーポイント

●自分を守るためには、交渉決裂時に備えて、次善策を用意しておく必要あり
●次善策を確保してあるということが強い交渉力を持っているということ
●あなたは、あなたが考えている以上の交渉力を持っていて、自分がどのような交渉力を持っているのかをリストアップすることにより、よく認識しておくことが重要

交渉力と聞くと、どんなイメージが浮かんできますか?

大企業が財力や政治的なコネを使って住民に工場建設予定地からの立ち退きを要請してくるイメージでしょうか?

交渉力といおうと。経済的、軍事的、心理的な「圧力」と考えがちですが、このように交渉力を限定的にとらえてしまうと、相手がとてつもなく強く見えてしまうことが多々あります。

結果的に圧力に耐えかねて、不利な合意案を受け入れてしまいがちになってしまいます。しかし真の交渉力とは、上に挙げたような漠然とした圧力ではなく、別なところにあるのです。

また自分がどのくらいの交渉力を持っているのかを把握しておきましょう。

交渉力を、「相手の行動に影響を与える能力」だと考えれば、交渉が決裂した際の次善策の他にも交渉力といえるものはあります。「多くの知識を持っている」や「時間がある」「リスクを取れる用意がある」「交渉スキルがある」「根拠となるデータがある」などです。

ポイントとしては、自分が現在どのような交渉力を持っているのかをリストアップしておき、よく認識しておくことです。そして相手の交渉力についてもよく分析しておくことです。自分の交渉力で自分を守りながら、よりよい合意案に到達するというのが交渉の基本です。

④現実的な期待を描く

ー目標設定と譲歩の仕方ー

キーポイント

●どんな交渉にもなにかしらの目標値(期待値)があるはず
●どのようなレベルに目標値を設定するかによって、交渉の結果が左右される。なぜなら結果は、設定済みの目標値と比べることによって初めて評価できるから
●上手に譲歩をすることにより、目標値=期待値と交渉の結果を限りなく近づけることができる

どのような交渉にも、「期待する結果」があると思います。まずは目標値がどのあたりにあるのかを明確にする必要があります。

目標値をどこに設定するかは、交渉自体の評価を左右します。なぜなら、交渉結果の善し悪しは。結果と目標値の比較によって測ることになるからです。目標値よりも結果がよければ、交渉は高く評価されるでしょう。逆も然りです。しかし悩ましいのは、的確な目標値とはどこなのか、多くの場合交渉が終わった後でさえもはっきりとはわからないことです。

こう考えると、「的確な目標値と交渉結果がぴったり合致する交渉がよい交渉である」と言えます。よい交渉であったと評価されるためには、適切な目標値を設定した上で、うまく譲歩することによって目標値と交渉結果を可能な限り近づける努力をしなければなりません。そのためには、多少目標値を高めに設定しておいて、相手の反応を見ながら徐々に譲歩すると良いでしょう。

⑤沈黙は禁物

ー伝えるための強い意志ー

キーポイント

●便利な技術や戦術を習得すれば交渉のテクニシャンにはなれる
●しかし必ずしもそれは効果的で生産的な交渉を保証しない
●効果的に交渉するには、伝えるための強い意志が必要である

交渉テクニックを学ぶうえで、一般的によく見受けられる傾向があります。

それは便利なツールや戦術の取得のみに注力する傾向です。これは交渉に限ったことではありません。例えば英語を勉強するということをとってみても、語彙の数・言い回しや表現のみの習得にエネルギーを集中してしまいがちです。便利なツールや戦術の習得が無意味だと言っているのではありません。むしろマスターすることは重要です。しかしそれだけでは効果的な交渉を実践するには不十分ということです。ツールや戦術はあくまで手段です。目的を達成しようとする「強い意志」が無い限り、手段は十分な効力を発揮しないでしょう。

これは交渉に限ったことではなく全てのコミュニケーション活動にあてはまります。「私には相手に伝えるべき重要なメッセージがある」「私のメッセージは耳を傾けるだけの価値がある」「私には主張する権利がある」こういった気持ちを持って交渉に臨みましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

こちらの5つのポイントを挙げましたが、全ては準備が最重要と私自身は考えております。自分を分析したり、自分の意見に対する根拠というものはどうしても小手先のテクニックだけではどうにもならない部分です。しかし根拠だけ並べたらいいのかというとそうではありません。私もsaasビジネスの営業をしておりますが、時にうまく伝わっていなくても熱意で導入が進む時もあります。テクニックの部分と相手に伝えるんだという強い意志は共存して初めて生きてくるものだと感じます。

今回は基本テクニックを5つ紹介しましたが、「実践・交渉のセオリー」では具体的な会話礼や交渉例が書かれています。
文庫・電子書籍ともに用意があり、Amazonで販売されています。

交渉力に関して課題と感じている方は是非読んでみてはいかがでしょうか?

ここまでお読みいただきありがとうございました!