マーケティングリサーチ業界とは?

スキル

 

皆さん、「マーケティングリサーチ」という業界をご存知でしょうか。

「マーケティング」という言葉はよく耳にしますが、その仕事内容は様々です。

マーケティングリサーチ業界は非常にニッチな業界で、私自身働いてみるまで詳細なことはよくわかりませんでした。仕事を選択するうえで最も避けたいのは仕事内容と自己認識のズレです。

仕事のアンマッチングを防ぐために、以下に「マーケティングリサーチ業界の具体的な仕事内容とその実態」を書いていきます。これからマーケティングリサーチ業界に携わる人たちが前提知識を身につけるためのお役立ちになればと思います。

マーケティングとは

マーケティングリサーチに触れる前に、「マーケティング」とは何なのか。
そのことから触れていきたいと思います。

「マーケティングとは」で検索をしてみると、以下のような内容が出てきます。

【マーケティングとは】

企業などの組織が行うあらゆる活動のうち、「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその価値を効果的に得られるようにする」ための概念

「概念」とあるように、マーケティングという言葉の意味は非常にあいまいです。

英語で直訳すると「マーケット(市場)」「マーケティング(経済)」ですので、経済活動(お金のやり取りに関わること)全てがマーケティングなのでしょう。

ここでは、ざっくりと「商品、サービスが顧客に届くように、なんとかする」のがマーケティングということにします。そして、この「なんとかする」の方法によって「○○マーケティング」「マーケティング○○」と分類されていきます。

例を挙げると、マーケティングには以下のようなものがあります。

  • SNSマーケティング
  • Webマーケティング
  • インフルエンサーマーケティング
  • マーケティングコンサルタント など

その中の一つが「マーケティングリサーチ」です。

 

マーケティングリサーチとは

マーケティングリサーチ業界はどのような役割をもっているのか、について説明していきます。「マーケティングリサーチ」は、その名の通り「リサーチ(調査)」が主な仕事となります。企業が取得したいデータを調査し、調査結果を渡すことが調査会社の仕事となります。

では、具体的にどんなデータを、どのように調査するのでしょうか。

実は、調査方法を大別すると「定量」「定性」の2つしかありません。
2つの違いは、「数値データ」か「数値ではないデータ」かの違いになります。少し例を挙げて説明していきます。

定量調査


「男性20~40代500名に、コロナ禍の休日の過ごし方についてアンケートをとりました。」


このような調査は「定量調査」になります。
この調査によって取得できる結果は「設問Aに対して○○と答えた人がXX%」という数値データになるからです。

定性調査


「ランダムに集めたモニターを2つのグループに分け、あるグループは全員黄色のTシャツで統一し、もう一方のグループは私服でコミュニケーションをとってもらいます。1時間後、2つのグループの心情や振る舞いに差は出るのか調査しました」


このような調査は「定性調査」になります。
この調査によって取得できる結果は「差があるのかないのか。あるとすれば、どのような差か」という数値ではないデータになるからです。

では、具体的に言うと、どのような調査手法があるのでしょうか。

調査方法

上記で、取得するデータの違いを大別しました。
以下では、具体的な調査方法を記載していきます。

Webアンケート

一番なじみのある調査方法が「Webアンケート調査」でしょう。

調査会社は、大半が「モニター会員」を持っています。モニター会員に登録をすると、モニター会員用のWebサイトにアクセスできるようになります。そこに色々なアンケートが送られてきて、好きなアンケートに回答するという流れになります。

Webアンケートに答える人は、一般の人たちです。アンケートに回答した人には、ポイントを付与するのが一般的です。アンケートに答えることでポイントが貰え、あらゆる特典と交換できます。アンケートに回答する人は、ポイント目的の人が大半でしょう。中にはでたらめな回答をする人もいるため、そこで集めたデータを精査し、優良データを納品することが調査会社の主な仕事内容となります。

ホームユーステスト(HUT)

ホームユーステストとは、家にテスト製品を送り、その使用感をWebアンケートで回答してもらうという調査方法です。この調査に適しているのは、日用品(シャンプー、洗剤)などの、家で使用するものになります。最初にWeb上で許諾をとり、対象条件に当てはまる人かつ参加希望者(洗濯用洗剤のテスト品を送るのに、普段洗濯をしない人のデータをとってもあまり意味がない)に対して試用感を調査します。まずは小さな市場に出すことで、ある程度の売れ筋を見極めることができます。

会場テスト

会場テストとは、会場に足を運んでもらい、そこで調査を行う方法です。この調査では、環境や使用方法によって左右される内容をとりたい場合に行われます。一定の基準で調査しなければ、対象者の使い方によって意見が偏る場合があるからです。

例えば、調味料のテスト品を試食してもらう場合、使う量、何に調味料を使うか人によってバラバラです。一定量を同じ料理に使ってもらう方が、より良いデータが聴取できる場合には会場テストを行う場合が多いです。試食が必要な調査で行うことが多い調査方法です。

グループインタビュー

参加者同士がコミュニケーションをとりながら行う調査です。グループインタビューは、一人で考えて出した答えより、人の意見に触れた方がより深い答えが導き出せる可能性がある場合に利用されます。例えば、あるプロモーション動画を見てもらい、その印象について聞く調査があったとします。人の意見を聞くことで「確かに、言われてみれば私もそう感じたかも」と、他人が自分の感情を言語化してくれることもあります。私たちは、日々の生活で人の意見も取り入れながら物事を判断しているため、一人の意見だけで完結することは少ないでしょう。グループインタビューは、そのような問題を軽減できる手法です。

デプスインタビュー

デプスインタビューは、1対1で行う調査です。一人に対してより「なぜそう感じたのか?」など質問を深堀りしていくことで、柔軟に調査をすることができます。とくに、他の人がいるとなかなか答えづらいセンシティブな内容や、家庭の問題についてなどで使用されることが多い調査方法です。

なぜ調査会社に依頼をするのか

他にも様々な調査方法がありますが、このインターネットが普及した現代では、以上の5つがほとんどでしょう。企業は、自社製品に対して知識があったり、ある程度ひいき目に見てしまいがちです。

その理由は人の心理にあり、「イケア効果」と呼ばれる心理作用です。

イケア効果とは
人は自ら創作したものに対して思いや愛着を持ち、過大評価をすることがある」という効果

つまり、企業は自分たちの創作品を、通常以上に価値を置いてしまいがちです。しかし、それらを実際に購入するのは一般の人たちです。大衆の価値観とずれがないか、ずれていたとすれば、どこに、どれくらいのずれがあるのか。それを調べるために、調査会社に依頼するのです。

調査会社に依頼があるということは、私たちの身の回りにあふれる製品、サービスには、私たちの意見が少なからず反映されているということです。アンケートに回答するだけで、あなたの求めるものに少しでも近づく可能性があるとしたら、答えてみる価値もありそうな気がしませんか?

興味がある方は、ぜひアンケートモニターに登録してみてください。
あなたの意見によって世の中により良いサービスが生まれるかもしれません。