【心理学】ファスト&スロー~あなたの判断は本当に正しいか?~

心理学

私たちは、日々たくさんの意思決定を行っています。
無意識で行っているものや、深く考えて決断するもの。

  • 家を出るとき、どの服を着ていくのか。
  • 友人からのLINEに、なんて返すのか。
  • 電車に乗ったとき、どのシートに座るのか。

 

意思決定の連続が、私たちの人生を作っているといっても過言ではありません。
では、私たちが物事を判断するとき、何を元に決めているのでしょうか?

私たちの人生が意思決定の連続によって作られているのであれば、その法則性は知っておくべき内容であるのではないでしょうか。

意思決定には2種類がある

「意思決定には、ファスト (システム1) スロー (システム2) がある」

そう説いたのは、ノーベル経済学賞を受賞した行動経済学者であり心理学者でもあるダニエル・カーネマンです。

システム1が直観的に物事を判断するのに対して、システム2は熟考する状態を指します。それぞれの特徴は以下のようになります。

システム1

  • 直観的
  • 自動的
  • 高速で判断する
  • 過去の経験に基づいて決定される

 

システム2

  • 論理的
  • 遅い判断
  • たくさん使うと脳が疲労する

なぜ2つのモードがあるのか

私たちは、日々たくさんの意思決定をしています。
その中には、早く判断を下した方が良い場合もあれば、じっくりと考えた方が良い場合もあります。

システム2は、システム1と比べて脳の疲労が激しいため、できるだけシステム1で判断できることが望ましいです。しかし、システム1は自らの経験に基づいて判断されるため、システム2に比べて正確性に欠きます

脳が発達し、論理的に物事を考えることができる私たちは、時と場合によって思考を使い分けていますが、必ずしも適切に使い分けできていないということを認識しておく必要があります。2つの思考を使い分けるために、それぞれの欠点を見ていきましょう。

それぞれの欠点

システム1は、「直観的に、自らの経験をもとに判断する」ことができます。

しかし、それは逆に考えると「自らの経験則の中でしか判断できない」ということです。

システム1の欠点

  • 自らの経験に依存する
  • バイアスによる影響を受けやすい

 

システム2では、「物事を論理的に、深く考え判断する」ことができます。

しかし、それは判断の遅れに繋がったり、特定の問題に注意を注ぐことで他の問題が見えなくなったりすることもあります。

システム2の欠点

  • 判断が遅れる
  • 負荷がかかりすぎると、他の注意を阻害してしまう

 

認知バイアス

システム1の大きな問題が認知バイアスの存在です。

認知バイアスとは

思い込みや周囲の環境などが要因で、非合理的な判断をしてしまう心理現象

これこそ、私たちが非合理的な判断を下してしまう最もたる要因です。
認知バイアスには、以下のような種類があります。

  • 確証バイアス
  • ハロー効果
  • プロスペクト理論
  • フレーミング効果
  • ストーリー効果
  • エンドピーク効果
  • トンネルビジョン効果 など

 

認知バイアスのひとつに、「利用可能性ヒューリスティック」というものがあります。

利用可能性ヒューリスティック

意思決定をするとき、思い出しやすい事柄を優先して判断する傾向のこと。

最後に

私たちが意思決定をするときには、必ずしも合理的に判断しているわけではありません。

「冷静に考えるとなんでその選択をしたんだろう?」
と後々になって後悔する経験は、多くの人に当てはまると思います。

世の中のビジネスは、人に備わる心理傾向を理解した上で「どうすれば私たちの商品・サービスに意識を向けてもらえるか」ということに多くの時間を使っています。

私たちが日々の生活をより良いものにするためには、自らの判断で良いと思った選択をしていく必要があります。
そのためにも「自ら選択しているように見えて、実は誘導されている」世の中の罠に気づき、より良い意思決定ができる思考を身につけていきましょう。